奨学金制度のまとめ
奨学金制度について簡単にまとめています。
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教育資金=学資保険というのは短絡的過ぎます。
確かに学資保険も教育資金準備の一環にはなりますが、2017年4月以降は各社大幅に学資保険料の掛け金が引き上げられ、その魅力は残念ながら今のところ減少しています。
なので奨学金を借りるというのも、一つの手です。
親の収入が減ってきている今、教育資金の準備の一環として知識として知っておくと役立つかもしれませんよ。。。
平成29年からスタートの新返還制度です⇒新所得連動返還型奨学金
日本学生支援機構が行う貸与型奨学金
日本学生支援機構が行う貸与型奨学金
貸与型ですから、返済義務がある奨学金です。
反対に返済義務のない奨学金を給付型奨学金といいます。
まず、貸与型奨学金の概要を紹介いたします(^^♪
貸与型奨学金は、日本国内の大学・専門学校・高専・専修学校の専門課程・大学院で教育を受けようとする方が対象になります。
貸与方式には無利子の奨学金(第一種奨励金)、有利子の奨学金(第二種奨励金)の二種類あります。
運営は日本学生支援機構が行っています。
第一種奨学金(無利子)
最低は月3万円から借りられます。
区分 | 学校 | 通学有無 | 貸与月額 |
大学 | 国公立 | 自宅 | 45,000円 |
大学 | 国公立 | 自宅外 | 51,000円 |
大学 | 私立 | 自宅 | 54,000円 |
大学 | 私立 | 自宅外 | 64,000円 |
大学 | すべて | すべて | 30,000円 |
短大・専修学校(専門課程) | 国公立 | 自宅 | 45,000円 |
短大・専修学校(専門学校) | 国公立 | 自宅外 | 51,000円 |
短大・専修学校(専門学校) | 私立 | 自宅 | 53,000円 |
短大・専修学校(専門学校) | 私立 | 自宅外 | 60,000円 |
短大・専修学校(専門学校) | すべて | すべて | 30,000円 |
大学院 | 修士相当 | すべて | 50,000円または88,000円 |
大学院 | 博士相当 | すべて | 80,000円~122,000円 |
凡例:上記図表で自宅外の方でも自宅生と同じプランを選択することは可能です。
第ニ種奨学金(有利子)
有利子の奨学金の貸与額は、大学・短大で
・3万円
・5万円
・8万円
・10万円
・12万円
大学院で
・5万円
・8万円
・10万円
・13万円
・15万円
の中から自由に選択できます。
また、私立大学の医学・歯学、薬学・獣医学の場合、増額もできます。
・利息方式
利率固定方式・・・奨学金の貸与が終わったとき、決定された利率が返還の終了までに適用される方式です。
住宅ローンの固定金利みたいですね(^^♪
利率見直し方式・・・返済開始してから大体5年毎に利率が見直される利率見直し方式です。
こちらは住宅ローンの変動金利みたいですね。
上記の二種類の利率方式があります。
なお、在学中及び返還期限猶予中は無利息です♪
返済の総額には、卒業から返還開始日間の利息も入ります。
なお、奨学金には、別途、学力と家計の基準があります。
種類 | 学校 | 学力(1年次) | 収入の上限・給与所得者 | 収入の上限・それ以外 |
第一種奨学金 | 国公立 | 高校2~3年の成績が平均3.5以上(5段階評価) | 776万程度 | 345万程度 |
第一種奨学金 | 私立 | 高校2~3年の成績が平均3.5以上(5段階評価) | 824万程度 | 392万程度 |
第二種奨学金 | 国公立 | 次のいずれかに該当する方 ①高校等の成績が平均以上と認められる人 ②特定の分野で特に優れた資質能力があると認められる人 ③学習に意欲あり、学業を確実に終了できると認められる人 ④高校卒業程度認定試験もしくは大検合格者で①~③に準じると認められる人 |
1,167万程度 | 735万程度 |
第二種奨学金 | 私立 | 次のいずれかに該当する方 ①高校等の成績が平均以上と認められる人 ②特定の分野で特に優れた資質能力があると認められる人 ③学習に意欲あり、学業を確実に終了できると認められる人 ④高校卒業程度認定試験もしくは大検合格者で①~③に準じると認められる人 |
1,167万程度 | 735万程度 |
以上が貸与型奨学金の概要です。
ただし、詳細は変更されることがありますので、最新の情報は日本学生支援機構にてご確認ください。
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新所得連動返還型奨学金
新所得連動返還型奨学金(2017年、平成29年4月からスタート)の新しい返済方式の奨学金制度です。
新所得連動返還型奨学金とは、前年の所得に応じて毎月の返済額を決定する方式です。
今までは一定の金額を定額で返済する方法しかありませんでした。
今年からどちらかを選択できるという制度になり、明らかに便利になったと言うことができます。
しかし、該当するのは第一種(無利子)奨学金のみで、第二種(有利子)の奨学金にはこの返済方式はありません。
なぜ、このような制度ができたのでしょうか?
前述したとおり、今までの返済方式は、在学中に借りた奨学金を、卒業後奨学金の金額によって毎月一定額を返済する方式でした。
しかし、奨学金を借りたのはいいけど、思うような就職ができなかったり、収入が増えなかった、結局返済ができない、そんな方が増えてきて社会問題化したところから、今度は社会人になって得た所得に応じて、返済金額が決まるというシステムを選べるようになったのです。
この制度で、年収144万以下の方の場合、返済金額は最低の月2000円が、実現しました。
今までは就職に失敗して年収144万以下になったとしても、ある程度の定額の返済額を返さなくてはいけなかったのです。
しかし、今度の返還方式では、初年度は定額返還型の半額で返済すればよいことになります(^^♪
また、新所得連動返還型奨学金制度では学校を卒業した後、7ヶ月目から前年の所得に応じた返還月額で返済開始になります。
年収300万円以下の方は、300万円を超えるまで返済を猶予することも認められます。
どちらの返還方式を選ぶかは、最初に決めますが、在学中なら変更ができます。
最初に定額を選んで後から所得連動に変更はできますが、所得連動⇒定額はできないので要注意です。
なお、貸付金額は返還方式がどちらでも変わりません。
しかし、いくらこの貸付型奨学金の返済方式ができて、楽になったと言っても、借金には変わりありません。
今までの定額型では一定の額を返済していきますので、債務は確実に減っていきます。
しかし、所得連動型では、所得が上がらなかったら、いつまでも債務が減らないと言うデメリットもあります。
また、第一種奨学金では、繰り上げ返済も可能で、早めに完済するためにも、余裕ができたら完済するようにできれば理想です。
借金はいつまでも消えないですからね、早めに返すに越したことはありません。
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